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医療法人 社団 玄同会 小畠病院 尿路感染症
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担当医による解説
尿路感染症
  担当医の解説(泌尿器科)


尿路感染症について

小畠病院 副院長 泌尿器科担当
安川明廣 医師
(日本泌尿器学会指導医・専門医)

 まとめに代えて

膀胱には元来、自浄作用があり、細菌の増殖を抑える働きがあるのですが、尿の量が少なかったり、排尿を我慢すると菌が付着しやすく、炎症を引き起こします。尿路感染症を防ぐには、適度な水分摂取と尿意を感じたら我慢せずに排尿することと、清潔を保つことが大事です。

 尿路感染症とは 

尿路感染症が多くみられるのは、小児期、性的活動期の女性と高齢者です。尿路に基礎疾患のない単純性のものと、基礎疾患がある場合の複雑性感染症に分かれ、急性と慢性があります。

感染症は主に、尿路を逆行するように上がった(上行)細菌が、膀胱や腎臓に入ることで、膀胱炎や腎盂腎炎を引き起こします。炎症を起こす細菌(起炎菌)は、大腸菌などの「グラム陰性桿菌」が主で、これらは私たちの腸の中に常に棲んでいる細菌(常在菌)です。尿路の上皮に付着したこれらの菌が、尿路伝いにどんどん遡ることで炎症が起きるのです。

急性膀胱炎になると、排尿痛(特に排尿の終わり)や残尿感があったり、尿に濁りが生じたりしますが、発熱することは殆どありません。また、昼夜を問わず、三十分程度の間隔で尿意を催したり(頻尿)、尿に血が混じったり、膿が混じることもあります。 慢性の場合急性に比べて程度は軽く、目立った症状が現れないこともあります。

急性腎盂腎炎は、発熱と腰痛が特徴で、夕方突然三十九度程度の高熱が出ることがあり、膀胱炎の症状を伴うこともあります。慢性になると症状は軽く、全身のだるさを感じたり、微熱が出ることがあります。

▲グラム陰性桿菌 Wikipediaより引用

 尿路感染症の予防

膀胱には元来、自浄作用があり、細菌の増殖を抑える働きがあるのですが、尿の量が少なかったり、排尿を我慢すると菌が付着しやすく、炎症を引き起こします。

性的活動期の女性には、単純性膀胱炎や単純性腎盂腎炎が多く、感染を防ぐには、性行為前と後には排尿し、シャワーを浴びて清潔にすることが大切です。

高齢者では、前立腺腫瘍などの腫瘍性病変を基礎疾患とする、複雑性尿路感染症が多いのが特徴です。また、やむを得ず高齢者にオムツを使用される時には、事前に泌尿器科を受診されることをお勧めします。

尿路感染症を防ぐには、適度な水分摂取と尿意を感じたら我慢せずに排尿することと、清潔を保つことが大事です。バス旅行するからといって、前夜から水分を控えたり、他の人に迷惑をかけたくないからとトイレを辛抱するのはよくありません。


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